「会社や職場はやっぱり人が1番大切」を管理職含む全社員が意識すべき
私は、人事という仕事をする中で、ここ最近沢山の社員と色んな話をする機会がありました。
そこで感じたのは
「会社や職場はやっぱり人が1番大切」
ということです。
なぜそう思ったのか?を少しお話させてください。
- 個人面談で知った各社員の良さ
- 一方で、職場の人間に苦しめられている人もいる
- 人間関係で社員を悩ませることは大きな損失
- 人を大切にできる組織にしていくために
- 1人の人間として気にかけることに立場も役職も関係ない
- まとめ
個人面談で知った各社員の良さ
実は最近、人事部として管理職以外の各社員と個人面談をしました。
目的は、内定者配属・異動・ジョブローテなど組織編成を考えるために意向を聞くことです。
ただ、個人的に1番重視していたのは「今の仕事や職場環境に充実感があるか」の確認です。
今の部署や上司と合わないと感じている人がいるかもしれない。
違う部署に興味がある人がいるかもしれない。
今は停滞している人が、もっとパフォーマンスを発揮できる環境があるかもしれない。
仕事に対するモチベーションが高くない人がいたら、その原因を探って何とか環境を整えていきたいと思っていました。
ということで、私が面談をして各社員の現状満足度を聞いて周りました。
その意見は十人十色で、充実していたり、少し悩んでいたり、不満があったり…。
話しづらいことや警戒心もあったでしょうが、皆さん協力的で嬉しかったです。
話を聞いていく中では、意見そのものよりも「その人その人の個性」を感じました。
考え方や価値観もそれぞれで、良い面もあればちょっと課題?と思える面もあります。
でも、それぞれの個性を活かしながら、意外と自分の考えで前向きに仕事をしている姿勢が見られました。
私の職場には、仕事に真剣に取り組む素晴らしい人材が集まっていると改めて感じました。
一方で、職場の人間に苦しめられている人もいる
そんな個人面談の裏側で、多くの社員から相談を受けることがありました。
社内を歩いていたら急に個室に連れ出され、「後輩が落ち込んでいるから力を貸してほしい」という相談があったり。
休憩室で偶然2人きりになった社員から、「実は◯◯さんからこんなこと言われて困っている」という相談があったり。
人事部の相談窓口に若手社員が泣きながら電話をしてきて、「上司の指導がキツくて職場に行きたくない」という相談を長時間聞いたり。
職場には、見えないところで悩み苦しんでいる人がたくさんいたのです。
いずれも共通点は、「上司(特に管理監督者クラス)の人たちの接し方」による悩みでした。
悩みや苦しみのタネは仕事自体が原因ではなく、人間関係であることが多いのです。
人間関係で社員を悩ませることは大きな損失
社員が人間関係で悩んでしまうと、本来考えるべき仕事のことに脳を使えなくなります。
仕事や職場が嫌というより、「職場にいる◯◯さんが嫌」「◯◯さんをどう対処しよう」という感情に支配されてしまいます。
特に相手が管理職の場合、なかなか反論もできず自分で抱え込むことになりがちです。
この状況は、会社や組織にとってかなり損失です。
ちゃんとした人間関係ができていれば、社員に余計な悩みや苦しみはなかったはず。
私に相談していた時間を、もっと仕事のこと、組織のこと、会社のことを考えられたはず。
今こそ全ての人が「どう接すれば各社員が前向きに仕事に取り組めるか」を真剣に考える必要があると思います。
それが、冒頭で述べた「やっぱり組織は人を大切にすべき」ということに繋がります。
人を大切にできる組織にしていくために
「人を大切にできる組織」になるために、各社員に意識して欲しいことがいくつか浮かびました。
社会で働く皆さまに共通する部分もあると思いますが、まずは私の職場の課題として。
特に管理職は要注意の項目ですね。
できていると勘違いしない
今回悩んでいた社員の部署の管理職の様子を見てみると、部下から相談があったのにも関わらず自信満々です。
「うちの部署はみんな楽しそうに働いている」
「気遣ってマネジメントしてるから問題ない」
…でも、それって本当にできていますか?
組織や会社の中では、社員が本音を話しづらくなります。
年代が近い人もそうですが、管理職ともなれば尚更です。
気を使って、表面上だけ良い顔を作って、裏で悩んでいる人もたくさんいます。
どんなに優秀な人でも、完璧に組織のマネジメントができている人はいません。
表面の様子だけ見て「自分はできている」と思い込まず、いつも周りの苦悩に敏感になれる人が増えて欲しいと思います。
気分と感情で接し方を変えない
これは本当に全ての人が気をつけるべきです。
機嫌が悪い時に過剰に厳しく、機嫌が良い時は
過剰に優しい人は、周りに高ストレスを与えます。
なぜなら、いつもその人の機嫌を伺わなければならないからです。
「今は部長の機嫌が悪いから、資料の確認は後にしよう」と余分な気を使っている社員はよくいます。笑
自分の機嫌で周りの社員を振り回さないことは、働きやすい環境にとって大切な要素です。
些細な言動による相手の反応に注意
悩んでいる人が多いとはいえ、このご時世に「苦しめてやろう」と悪意を持って接している人はあまりいません。
社員を悩ます行動の原因は、些細な言動の積み重ねが大きいです。
軽はずみなイジリや強めのジョーク、プライドを守るための自己保身や責任転換、気分による叱責などです。
こういった行為は、受けた側も周りも結構気付き、不満や負の感情を持ちます。
そして、自分自身も「今やりすぎたな」と気付くことは多いのではないでしょうか?
些細な言動で相手を苦しませてしまうことは誰にでもあります。
ただ、相手の反応に注意し、すぐリカバリーするだけで相手の苦しみは半減できるはずです。
3つ出しましたが、要は人として信頼されているかどうか、信頼関係が築けているかが大切です。
1人の人間として気にかけることに立場も役職も関係ない
私自身、ここ最近の様々な人との関わりで、「人を大切にできる組織」にしていきたいと感じました。
そのために必要と思うことを色々話しましたが、まとめると「1人の人間として気にかけられるかどうか」に限ります。
1人の社員に対して、
・どんなところが良いと思うのか。
・どうやって成長して欲しいのか。
・期待している役割は何か。
・どんな行為に感謝しているのか。
・組織に必要な存在として認めているか。
・何かに困っていないか。
など、1人の人間として接することが大切です。
この行為には、役職も立場も年齢も関係ありません。
とはいえ、立場が上の人に対して下の社員から意見や指摘をするのは難しいでしょう。
そこに対しては、人事部として何か組織の風通しが良くなる仕掛けや仕組み作りを考えたいなと思っています。
もし、何かいい案が浮かんだり実施できたりしたら、いつかここで紹介できると良いですね。
まとめ
私は個人面談で感じましたが、社員の個性はそれぞれ違って、それぞれに良い面があります。
その社員の良いところを最大限に引き出すためには、人間関係というムダな悩みや苦労の時間を少なくできれば最高です。
組織は、やっぱり人が大切です。
これから時代が変わっても、組織で共存して働く環境では変わらないことだと思います。